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『嘘と絶望の生命科学』という良書、必読的良書。

嘘と絶望の生命科学 (文春新書 986)

 

いきなりですが、最近発刊された良書。生命科学の現場は、異様な様態を示しています。学生として生命科学を研究する研究室に所属したことがありますが、その内容に深く首肯せざるを得ませんでした。

 

生命現象はとても神秘的で、すごく不思議で、だから魅力的で。生命科学に携わる若い人材の多くは「生命現象を解き明かすことを仕事としてできるのならば、ぜひそうしたい」と思っていはずです。

 

そしてそのことが、「今はまだ確かな将来を描くことはできないけれど、一歩一歩、目の前の課題をこなして良い論文が書ければ、上手く職が見つかるかも…」と思いながら現場に長居してしまう原因ともなっています。『いつか檜に…』の翌檜(あすなろ)ではありませんが、思い続けて早○年、○十年、という存在がざらにいます。

 

そんな方、あるいは近くにそんな方がおられたら是非読んでみてください。この本には「書を捨てて、外に出る」ための処方箋も示されています。

 

クラウドファンディング?、何それ旨いの?”

 

そう思われた方は是非とも読んだ方が良いでしょう。むしろ、読め。あなたが今いる場所に、未来はない。たぶん。

 

生命科学を遠い世界だと思っている方へ

生命科学の最先端では、その道のプロによる華麗な実験が日夜繰り返され、緻密な論理に基づく壮大な知の体系が加速度的に拡大を続けているのではありません。案外テキトーなものです。

 

もし、生命科学者と話をする機会に、話題に困る場面がありましたら、以下の質問をしてみてください。

 

「実験がうまくいくようにする、おまじないみたいなものって何かあるんですか?」

 

小一時間は話が続きますので、お楽しみに。

 

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