『人殺し医療』という陰謀論を説く医原病追求本を読んでみた。
『人殺し医療』という恐ろしげなタイトルの本を読みました。
副題が「マフィアが支配する現代メディカル・システム」。いいですねぇ。全き陰謀論の世界です。
著者の著書ちょっと紹介
『人殺し医療』の著者であるベンジャミン・フルフォードさんは、カナダ生まれながら日本でも教育を受け、日本で経済紙の記者として働き、現在ではフリーランスジャーナリスト、ノンフィクション作家として活躍中とのこと。
主な著書がイカシテます。
- 『日本に仕掛けられた最後のバブル』
- 『仕組まれた円高』
- 『世界リセット計画』
- 『図解 世界を牛耳る巨大企業』
- 『図解「闇の支配者」頂上決戦』
- 『図解 世界「闇の支配者」』
- 『イルミナティだけが知っている【洗脳工学篇】』
- 『イルミナティだけが知っている【金融工学篇】』
- 『日本を貶めた「闇の支配者」が終焉を迎える日』
- 『勃発!第3次世界大戦 World War Ver. 3.0』
- 『勃発! サイバーハルマゲドン』
イカシテます。
どうやらバブルと円高を拵えた「闇の支配者」は終焉を迎え、イルミナティが洗脳工学と金融工学を駆使して第3次世界大戦とサイバーハルマゲドンを引き起こす未来が間近に迫っている模様。
陰謀論と終末論と
恐ろしげな「闇の支配者」が自らの利益を維持するため世界に害を振りまく陰謀論や、世界の終わりが間近に迫っていると警鐘を鳴らす終末論には、いつだって一定の需要があります。
需要あるところ供給あり。まさにベンジャミン・フルフォードさんはこうした需要を満たす一大供給庫として機能しているようです。
本の中身
ただ本の本質はそこに記載された情報の価値に依ると思いますので、毛嫌いせずに読んでみたらば結構面白かったり。
いや、かなり面白いです。本当に。
医原病
まずは医原病について。医療行為が原因で無くなったり、障害を負ったりする人は数多くいるのに、医療業界ではほとんど認められていない。
医原病を認めないのは交通事故を認めないのと同じ
確かに。
戦場医学
現代医学の主流、西洋医学が「戦場医学」から発達した、いや「戦場医学」そのものだとする論も、納得がいきます。積極的介入による即効の対症療法が出来なければ、戦場ではバタバタと人が死んでいくのも間違いないでしょう。
これを何とか防ぐために様々な医療行為や医薬品が開発、洗練されてきたのは間違いありません。
しかし、戦争がなければ医療技術も廃れ、医薬品も売れない…コマッタコマッタ。そうだ!
ないのなら、始めてしまえ、大戦争。
陰謀論にありがちな話の進め方ではありますが、これを否定しきれないのが怖い怖い。
個人的にこのほんのハイライトは「脚気(かっけ)」に関するものと後述の「薬害エイズ」です。
明治時代以降、西洋医学(=ドイツ系医学)が世界の標準なんだからウチも早急に採り入れて!と拙速かつ無闇矢鱈に導入した結果、江戸時代に解消法が見つかっていた「脚気」が人々を苦しめ、あるいは死に至らしめます。
タケダが販売する「アリナミン(ビタミンB剤)」が、元は脚気治療薬だったこと。また白米にはあまり含まれないビタミンBを補給できたので、江戸(東京)にはソバ屋が多かった(多い)こと。
いやー、医学薬学の歴史って、ホントに面白いですね!
「日本最強の政治的圧力団体」と称される日本医師会も、もちろん医療陰謀論の首謀者一味に含まれます。
医師は自身がカネを欲しいからあれこれ画策してるわけではなさそうですね。カネで動く人がいることを知っていて、それを最大限有効利用しているだけなのかもしれません。
かつて日本では、医療行為によってHIVに感染する薬害事件がありました。
今でも首相の乗りこんだ飛行機に印字されてたなどと話題になる、戦時中の人体実験部隊(と言われる)「731部隊」が出てくるあたり、しっかりと要を押さえています。
しかし。
しっかし、薬害エイズ事件の章で語られる“真実”たるや余りにも恐ろしい、まさしく「陰謀論」の名にふさわしい“真実”なのですが、これまたありそうな話で身震いしてしまいます。
国際医療マフィア
日本の医療を犯す医療マフィアは全世界をその掌中に収めるべく、遍く事業を展開しています。
グローバル企業が手を染める闇のビジネスは、「ナチス」にまで遡れるそうで。
もうここまで来ちゃうと結構食傷気味なのですが、「大麻の薬効」が4ページに渡り記されている箇所は笑えました。この“万能薬”はある巨大企業の陰謀によって、世界中の善良な人々から取り上げられてしまったそうです。
残念!
陰謀論って一括りにして食わず嫌いでおられる方は、ちょっと舌先で味見してみるかなくらいの気持ちで手に取られることをオススメします。
ピリピリして意外と“効く”かもしれません。