アガラン錠を欲しいと息子・娘の言う、そのお願いを聞き入れるべきでしょうか?
ちょっと面白い医薬品がありまして。
市販薬としてドラッグストア等で手に入れることができるでしょうし、ネット通販でだって手軽に買えてしまいます。
その名も、アガラン錠。
その名が示す通り、緊張を催す場面で“あがらん”くなることを効果効能として謳っています。
関西弁ネイティブ話者にとって“あがらん”は何の違和感もなく意味が取れるのですが、標準語話者としてはどうなんでしょう?
アガラナイ錠。
アガリマセン錠。
やっぱりアガラン錠のネーミングが優れているようですね。
アガラン錠について
既に当該医薬品については紹介しています。
そうすると色々な検索キーワードでアクセスがあり、「あがらん錠を息子が欲しがる」とか「アガラン錠を娘に」など親御さんが検索している様子がうかがえます。
「欲しがる」場合に
どうなんでしょうか。緊張しぃの息子が、あるいは娘が一世一代の晴れ舞台に臨むその緊張をなんとかコントロールしたいと願っている。
親とすれば心配かもしれませんね。
一応、成人向けの製品であり、15歳未満は飲むなとの指示がありますので。まぁ中学生以上ならちょっとぐらいゴニョゴニョ…と思わなくもないですが、そういうことらしいです。
小さいお子さんならプラシーボ効果を期待して、プラセボ(偽薬)でも渡した方がより安心かもしれません。
「与えたい」場合に
緊張しやすい娘や息子が晴れ舞台で恥をかかないように。
あるいは最大限の実力を発揮できるように。
いやもう、就職面接なんかで緊張して落ちまくっているようで、どの会社でもいいから受かって欲しい一心で、アガラン錠を飲んででも何かを成し遂げてほしいと願う気持ちがあるかもしれません。
でもそれって、お子さんを信頼できていない証拠なのではないでしょうか?
薬が無ければ何もできない子供だと思い込むこと、あるいは子供自身にそう思い込ませることが良いことだとは思えません。
自ら欲するのでなければ、強いて飲ませる必要はないでしょう。
あえて何かしたいのであれば、必勝祈願のお守りでも買って、
こっそり中にアガラン錠でも忍ばせておくぐらいのことでしょうか。
「緊張して震えちゃうなら、あけてみな?」
と何か善きものの存在をほのめかすくらいがちょうどいいかと。