『闇金ウシジマくん』と『ナニワ金融道』。似て非なる金融マンガ原作・実写ドラマ化作品の共通点は、意外な音色で…？

大人気漫画『闇金ウシジマくん』がドラマ化・映画化され、最近ではドラマ版のSeason 3が放映されています。

マンガ連載も現在進行中ということで、このマンガとTVドラマ、それに映画を加えた作品群が人気のあるうちは続いてほしい…と思いつつも、『闇金ウシジマくんザ・ファイナル』という映画版が告知されているので映像化は終わってしまうんでしょうか。終わってしまうんでしょうね。

銀行と消費者金融と闇金と

半沢直樹

さて、金融屋（＝金貸し）を扱った近年の作品と言えば、真っ先に思い当たるのは『半沢直樹』でしょうか。主人公・半沢直樹は銀行員。

小説原作のテレビドラマが高視聴率を記録し、制作局のTBSは続編（『半沢2』）を熱望するも、主演の堺雅人が所属する事務所（田辺エージェンシー）の社長がのらりくらりかわし続けた末、ようやくNHK大河ドラマ『真田丸』終了後に実現する見込みだと週刊誌が書いています。

「やられたらやり返す、倍返しだ！」

またあれが聞けるかと思うとワクワクしますね。

ナニワ金融道

また別の金融屋作品に、2016年初頭から独立騒動がもちあがり8月には解散決定となったSMAPのリーダー、中居正広さんが主演した『ナニワ金融道』があります。主人公・灰原達之は消費者金融に勤めるサラリーマン。

『ナニワ金融道』は漫画原作であり、現在でも続編が連載中。1996年から放送された実写版は、中井正広さんの類まれな才能とその成長を窺うことができます。

1作目はヘラヘラしたあんちゃんにしか見えないのに、2作目以降しっかりと金融屋然としてるんですよね。小林薫さんや故・緒形拳さんとのカラミも絶妙でね。

未見の方はマンガと合わせて一度ご覧いただければ。滅茶苦茶面白いので。

bukki.hatenablog.com

闇金ウシジマくん

さて冒頭でも触れた『闇金ウシジマくん』。上記2作品と異なり、“闇金”を謳う通りの完全なアウトロー物語。いやもちろん『半沢直樹』も『ナニワ金融道』も、かなり内容的にはエグイのですけれど、とりあえず「金利」という側面から見れば法定金利以上と以下でスパッと分けることができるかと。

闇金、つまりは違法に金利が上がると銀行や消費者金融が提供する低利ではお金を借りることができない基本ヤバめの人が集まるんですね。当然、そのやりとりは無茶苦茶、だけど人間心理を巧みに利用した貸付・回収戦略なんかがあったりしてそのドラマチックなやりとりに相当引き込まれます。基本、映し出される全てが犯罪行為なわけですが。

また山田孝之さん演じる主人公の丑嶋（うしじま）は社長であり、雇われのサラリーマンを主人公に据えた2作品とは異なっています。

だからなんやねん？

と言われれば、まぁ特に言うべきことは思い当たらないのですけれども。一応、似たように見えて実は全然違いますよ、と相違点を明確にしておきます。