変形性膝関節症に対する「濃縮骨髄穿刺液」あるいは「グルコサミン&コンドロイチン」の効果はプラシーボ(偽薬)を超えない
「変形性膝関節症に対する濃縮骨髄穿刺液の効果はプラシーボ(偽薬)を超えない」という科学的知見が公表されてます。
変形性関節症
変形性関節症は人以外の動物にもあるそうで。
変形性関節症は古代の動物,すなわち,魚類,両生類,爬虫類(恐竜),鳥類,マンモス,そしてアナグマにも起こった。変形性関節症がほとんど全ての脊椎動物に起こるということは,骨格へと進化するのに伴って変形性関節症が現れてきたことを示している。
変形性関節症は,水に支えられているクジラ,イルカ,およびネズミイルカなどにみられるが,逆さまにぶら下がる動物,すなわち,コウモリやナマケモノにはみられない。このことは変形性関節症が通常の意味の病気というより,むしろ古代生物の修復および骨改変のメカニズムであることを示唆する。
出典:変形性関節症とは
「痛み」は基本的に生活の質(QOL)を下げるのでどうにか取り除きたいものなのですが、進化が生み出した不可避の「痛み」は、それも人間の寿命が設計思想を超えて延び過ぎた(?)ために起こる「痛み」は取り除くことが困難です。
濃縮骨髄穿刺液(bone marrow concentrate)というのも、厳めしくて何となく効きそうに思われるのですが、結果的には効果なしということだそう。
模索は続く
変形性関節症、とくに足のひざに関しては痛みを感じる老人が多く、「変形性膝関節症」という名前が与えられています。この変形性膝関節症について、世界中で対策が検討されています。
ただ、決定打となる候補は未発見のようで。
サプリメント業界で一世を風靡した「グルコサミン」や「コンドロイチン硫酸」。
これらが膝関節によさげな雰囲気を醸すCMが大流行りしていましたが、これらをセットで摂取した際の変形性膝関節症に対する効果は、やはりプラシーボ効果を超えなかったとも。
今後も候補が現れては一過的ブームを形成し、売れる間に売りまくる商法を賑わし、科学的検証に耐えられず去っていくことが繰り返されるのでしょう。
次に何が出てくるか、楽しみっちゃ楽しみだけれど。今はやっぱり…。
まぁ、運動療法・理学的療法に勝るものはないのでしょうけれど。
臨床実践変形性膝関節症の理学療法 (教科書にはない敏腕PTのテクニック)
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