Twitter広告の高度なコンバージョントラッキングをGoogleタグマネージャで
Twitterは難しい。
Twitter, Inc.の経営も難しい、らしい。
Googleタグマネージャによるコンバージョンタグの管理を望まない方は下記書籍を購入し、そっと当サイトを離れることをオススメします。
- Twitter広告が伸びない理由
- 開発ツールの利用者数
- コンバージョンタグの種類
- 参照すべきサポートページ
- 複雑(?)なタグマネージャ
- Googleタグマネージャで使えるユニバーサルウェブサイトタグ
- GTMによる単一イベントウェブサイトタグ発行
- 翻って、ユニバーサルウェブサイトタグ
- 追記:Yahoo!タグマネージャーの場合
Twitter広告が伸びない理由
Twitterがどんな商品を販売して売り上げを上げているかと言えばこれ、「広告」という商品で、「Twitterプロモ商品」が日本語の正式表記なようです。
うーむ、URLだけだと英語表記のリンクになるのか。リンク踏むと自動で日本語に変換される…はず。
いや、何が難しいって「コンバージョン」を測定するのが難しいのです。広告ツイートをクリックした後、リンク先のウェブサイトでユーザーがどんな行動を取るか。広告主にとって望ましい行動としての「コンバージョン(転換)」がなされたか否か。それを詳細に知ることができなければ、「広告効果の測定ができない(難しい)=投資継続の可否を決定できない=投資しない」という話になるのも当然っちゃ当然。
難しいというよりも、説明が不適切な気がしてならない。
その点、Facebookはちゃんとしています。「コンバージョン」が測定しやすいよう、適切なヘルプも用意されています。圧倒的です。
圧倒的なんすよ、売上高を見ても。
ツイッターとフェイスブック、両広告に関して比較記事でも書ければいいのですが、知識も時間もないので端折ろう。
開発ツールの利用者数
2017年2月10日時点での広告関連開発者用ツール(Google Chrome拡張機能)利用実績。
Facebook Pixel Helper
ユーザー数: 400,811 人
Facebook Pixel Helper - Chrome ウェブストア
Twitter Pixel Helper
ユーザー数: 4,899 人
Twitter Pixel Helper - Chrome Web Store
まぁ、後は推して知るべし。
コンバージョンタグの種類
さて気の利いたウェブ広告提供元なら、広告のリンク先となるウェブサイトに「タグ」とか「ピクセル」とか呼ばれる少量のコードを組み込むことによってその後の行動を追跡する仕組みを提供しています。
フェイスブックやグーグルやヤフーはもちろん、ツイッターだって例に漏れずコンバージョンタグを提供しています。
いやそれどころか、常時改善を加えることさえしています。
それは良い。
しかし、(恐らくは)新たに追加されたものと旧盤との使い分けに難があるようで。サポートページにも、リンク切れの画像が掲載されたままになっている部分があったりと手が回らない感を示しています。
なので、ヘルプにもサポートにもない部分を手探りで設定していくことに。
参照すべきサポートページ
とは言え、サポートを参照しつつの試行錯誤が必須。凡そは以下の連続するページが最も参考になります。
ここで理解すべきは、「ユニバーサルウェブサイトタグ」と「単一イベントウェブサイトタグ」の違い。
「ユニバーサルウェブサイトタグ」は(恐らく)後から新たに用意された有用なタグで、1アカウントに1つ発行されるIDをサイトに埋め込むタグで、これさえあればほとんど何でもできますよ、というタグ。
1アカウント、1ID。
一方「単一イベントウェブサイトタグ」は、“高度な”コンバージョントラッキングに必要なモノのようです。こちらを発行すると、イベントごとにIDが付与されます。
1アカウント、多ID。
“なんでもできる”はずの「ユニバーサルウェブサイトタグ」はしかし、同一IDのタグを同一サイトで複数回発行した場合、公式のChrome拡張機能(Twitter Pixel Helper)が軽くエラー警告を出します。
Website tag with ID xxxxxx activated more than once. Website tags activating multiple times on your page can cause errors in tracking.
なので、ちょっと他のイベント計測(ページ遷移を伴わないフォーム送信など)の場合には「単一イベントウェブサイトタグ」で他のIDを入手する必要が出てくるようです。
複雑(?)なタグマネージャ
既にちょっとややこしいのですが、さらに複雑になるのはGoogle Tag Manager、GTMことGoogleタグマネージャの登場が関わってきます。
まぁ、タグマネージャはTwitter広告におけるコンバージョントラッキングの前提ではないのですが、一応公式にサポートされているものですしおすし。
いや実は国内タグマネ界の二番手(?)、Yahoo!タグマネージャはTwitter広告と相性が良くって、こちらを使えば問題なく使えるのかもしれませんが…未実施(追記あり)。
Googleタグマネージャで使えるユニバーサルウェブサイトタグ
「Twitter Universal Website Tag」というタグがGTMで公式にサポートされています。
こりゃどう見ても「ユニバーサルウェブサイトタグ」でしょうというシロモノです。
問題は、「Twitter ピクセル ID」という設定項目。
Twitter のピクセル ID は、Twitter 広告アカウントで確認できます。[ツール] メニューの [コンバージョン] をご覧ください。ピクセル ID は、Universal Website Tag コード内に「txn_id」として記載されている、アルファベットと数字による 5 文字の文字列です。
重要なのは「txn_id」ですね。ヘルプを参照すれば書いてあったかと思いますが、「ユニバーサルウェブサイトタグ」内には明示されておらず、コード内の指定部位( twq( 'init', '○○○○○' ); )から引っぱってくる文字列になります。
で、通常のPageViewイベント用のタグを全ページに表示するよう設定します。
ここまではOK。
ただ、特定のイベントを追加しようとしてハマりました。この「ユニバーサルウェブサイトタグ」をイベントの数だけ用意して発行すると…これは先程のエラー警告(「複数回発行はエラーになるかもね!」)が気になるわけで。
GTMによる単一イベントウェブサイトタグ発行
サポートサイトを確認してみると、Googleタグマネージャでは下記のタグを発行せよとの指示が。
<img height="1" width="1" style="display:none;" alt=" " src="https://analytics.twitter.com/i/adsct?
02
txn_id=l4vsO&p_id=Twitter&tw_sale_amount=AMOUNT_HERE&tw_order_quantity=QUANTITY_HERE" / >
画像タグ。
実はこれ、「単一イベントウェブサイトタグ」の一部。noscriptタグ内のそのまた一部です。
しかも、その後の記述をよくよく見れば、
2つのピクセルがインストールされていることを確認します。片方のピクセルは「t.co」というパス(モバイル用)、もうひとつは「analytics.twitter.com」(デスクトップコンバージョンのトラッキング用)です。
例示されている画像タグは「analytics.twitter.com」というデスクトップ用のものらしい。
ということは、モバイル表示中には「t.co」の画像タグ(noscriptタグ内に表示あり)を表示せよってことかな?
ん?デスクトップ用とモバイル用に別々の画像タグ発行?めんどくせ!
というわけでサポートの指示に反し、「単一イベントウェブサイトタグ」の全容をカスタムHTMLで導入することを試みます。
適切なトリガーを設定し、GTMタグ「カスタムHTML」内に「単一イベントウェブサイトタグ」をコピペ。全部コピペ。scriptタグもnoscriptタグも全部ひっくるめてコピペ。
これで良さそうな気配。
翻って、ユニバーサルウェブサイトタグ
しかしこれ、ちょっと面倒だし、せっかくGoogleタグマネージャの「Twitter Universal Website Tag」があるのだから、巧く使えたらなという気がしないでもない。「Twitter Universal Website Tag」では「イベントパラメータ」という追加データも設定しやすいので使わない手はないと思うのです。
実際、「Twitter ピクセル ID」に「単一イベントウェブサイトタグ」で提供される「txn_id」を設定すれば、どうとでもなりそうなものよなぁという気がしてます。
「単一」と「ユニバーサル」が入り混じる変則性に目をつぶれば、これが一番しっくりくるのですがどうだろう。
機会があれば画像等追加してみますが、とりあえず。
追記:Yahoo!タグマネージャーの場合
おっ、Yahoo!の場合「タグマネージャー」と伸ばし棒付きなのか。
コンバージョン測定の方法が事細かに記載されています。更新日は2016.10.14。
ただし、2017年2月現在、Yahoo!を介したTwitter広告の新規出稿はできません。広告管理ページの該当タブをクリックすると
現在Twitter広告の新規アカウント作成を一時的に停止しています。
と表示されます。
で、どうやらリンク先サイトを見るとこれは「単一イベントウェブサイトタグ」の設定をしているようですね。ユニバーサルじゃない方です。
「ユニバーサルウェブサイトタグ」は、2016年3月からの運用だそうで。
ヘルプがあるのは、「単一イベントウェブサイトタグ」の設定だということだけ報告しておきます。
ただYahoo!広告管理システム上でTwitter広告用の新規アカウント作成はできなくても、Yahoo!タグマネージャー上でのTwitterコンバージョンタグの設定自体は両方できるみたい。
自分で考えてやれや、ということなのでしょう。
こんなのもありましたので、ご参考まで。
https://twitter.app.box.com/s/ayqs9exv8jyqudv6jj4er5mg2gjicf3z
また、以下の電子書籍もタグマネージャーとの連携部分以外で有用かと。