走り始めののどの渇きと、高齢者の熱中症の関係について
熱中症が全国ニュースの話題となる季節となりましたが、如何お過ごしでしょうか?
ある仮説を思いつきましたので、ここに書いてみたいと思います。
走り始めののどの渇き
みなさん、走ってますか?僕はたまに走ります。より正確に言えば、ごくたまに。そんな豊富とは言えないジョギング経験の中でも、気付いたことがあります。それは、走り始めるとすぐ、のどが渇くということです。
これってどゆこと?と考えてみるに、のどの渇きは端的に体内水分需給の逼迫を表しているのだと思います。要は、「水分足んねーぞ!」と身体が叫んでいるのです(この体内水分需給がどのように検知されて「のどの渇き」という欲求に変換されるのかはすごくすごく興味がありますが、本欄の範囲を軽く超えるのでここでは措きます)。
なぜ走り始めて“すぐに”のどが渇くのか。この問いに答えるために、ある概念を提唱したいと思います。
<平常時血液(必要水分)量>と<動作時血液(必要水分)量>
平常時に身体が必要とする(あるいは、保持している)水分量と動作時に必要とされる水分量って違うんじゃね?というのがプライマリーなアイデアとしてあって、その差を埋めるためにのどが渇くんじゃなかろうか?というのが今回の仮説の骨子になります。
たぶん、水分や酸素や何やかやを運ぶには、絶対的に必要な血液の量が決まっていて、体内にある水分を吸い尽くしても足りない分は外から入れなきゃどうしようもないんじゃなかろうか。
だから、動作を始める(走り始める)と“すぐに”のどが渇くのです。
なので、これを予防するためには、動作前に予め動作時に要求される水分を蓄えておくということになりますが、その際、軽い動作を行いながら(水分需要を増やしながら)水分を摂取するのが重要だと思います。要は、準備運動しながら水も飲んどきましょうね、と。
高齢者の熱中症
さて高齢者にも同じく、平常時と動作時の血液量に差があり、その差は若い人よりも大きいんじゃないだろうか、というのが今回2つ目の仮説です。
つまり、高齢者は平常時に蓄えている水分量がもともと少ない(少ない水分量で事足りる)にもかかわらず、動作時にはある程度の量の水分が求められるんじゃなかろうか?
そうすると、ですね。夏の暑さそれ自体には耐えることができても(あんまり水は要らないので)、暑さの中で動くことには耐えられない、ということが起こります。
動き出した瞬間、体内の水分需給は逼迫し、許容範囲を超えてしまう。そのようなことがあり得るのではないかと考えられます。
ではどうするか。やはり、走り始めるまえの準備運動&水分摂取と同じく、例えばずっと座っていたときなんかは、立ち上がる前に上半身(特に腕)を軽く曲げ伸ばししつつ水分を取るなど、水分需給の逼迫を見越した対策が必要だと思います。
つねに、手元に飲める用の水を置いておくこと。これが高齢者の熱中症対策の要ではないかと、そんなことを考えました。
お手元に水を。
また塩分摂取によって体内の水分量は増やすことができます(結果的に血圧が上がりますが、生命維持を考えるなら、水分不足は高血圧よりも確実に避けるべきだと思います)。
夏は暑いと分かっているので、対策はできることから。