住所から地番検索するサービスは無料、登記事項証明書(登記簿謄本)の閲覧は有料
インターネットを介した「地番検索サービス」が提供されたのは2015(平成27)年4月30日からと、比較的最近の事でござんして。
法務省:登記情報提供サービスにおける「地番検索サービス」の実施について
1.サービス内容
「地番検索サービス」は,登記情報提供サービスを御利用の皆様が,インターネット上で,住宅地図を用いて住居番号(住居表示)からおおよその地番を検索することができるものです。
なお,地番検索サービスを利用することにより,別途,利用料金が発生することはありません。
郵便や宅配の際に用いる「住所」と不動産登記情報(登記簿謄本、登記事項証明書)の閲覧時に必要となる「地番」は、異なっているのが通常です。当サービスとGoogleマップなんぞを組み合わせれば、「住所」からあっという間に「地番」が割り出せるというお話。
もちろん、調べるだけなら利用料金もかかりません。
なお、「地番検索サービス」は一般財団法人民事法務協会が指定業者となり下記サイトにてサービス提供されています。
ただし、不動産登記情報提供サービスの付加サービスとして、ですが。
昔々、あるところの
2015年に始まったインターネット上のサービスということで、それ以前はどうしていたかと言えば、とある税理士法人さんのサイトで地番を無料で検索する方法が示されています。
2011年
今時は、登記所へ行かなくてもインターネットで登記簿謄本が取得できます。
2011年と言えばインターネット時代真っ盛りなのですが、上述の如く「地番」が分からなければ請求ができない。さて、どうしていたか。
ここで、住所しかわかっていない場合、地番はどうやって調べたらよいのでしょうか。
簡単です。
管轄の登記所に電話すれば、即答していただきます。
で、電話…。
2016年現在、電話もFAXも活き活きと活躍してはいるのですが、電話でってなぁ。始めの引用文の「今時は」を大きく歪める直電時代。それが2011年ごろの実態でした。
2014年・2015年2月
2014年になり新たに提供されたブログ記事、および同法人の別ブログの記事ですが、以下の方法が挙げられています。
- 所在地を管轄する法務局に電話して聞く!
- ブルーマップの閲覧
- 他の方法
ブルーマップ(青地図)というモノが存在し、これには地番が掲載されています。
ゼンリンが発行する「住居表示地番対照住宅地図」。薄青の水色をバックに青文字で記載された、これはまさしくブルーマップ…というのは嘘というか真実ではなくって、地番が青文字で表記される地図であるゆえのブルーマップというらしいです。
さて、2015年2月時点でも最善策は「電話すべし!」ということだったようで。
2015年4月以降
冒頭に書いた通り、2015年4月以降は法務省関連の規制緩和策として(?)「地番検索サービス」が提供されています。
個人、法人を問わず誰でも検索できるようになってます。
と、いうわけで。
住所から地番を検索する方法
地番を調べたいという動機は不動産業者や貸金業者でもなければあまり持たないようにも思われますが、
「そういえば、上司が住んでる家の住宅ローンってどれくらい残ってるんだろう?」
とか、
「あいつ結婚して家買うたらしいけど、なんぼほど借りとんのやろ?」
というプライバシー詮索型の動機でも何ら問題なく調べることができます。あと、今後高齢者の金銭問題(資産リッチ、現金プアの問題)の解決策として「リバース・モーゲージ」なるものが拡大する見込みですので、
「実家の両親が急に気前良くなったけど、どこでお金を手にしたんだ?」
という疑念については実家の土地や建物に銀行等の抵当権が付されていれば、「リバース・モーゲージ」によって住宅資産を現金化したものと推測できます。
用意するもの(個人)
さてここでは、個人での地番検索および不動産登記事項証明書の取得に限って説明します。
用意するものは、パソコンとメールアドレスとクレジットカード。
(参照:個人利用|登記情報提供サービス)
個人情報登録
サービスの利用に当たっては、利用者の個人情報を登録する必要があります。
また個人での利用においては1回限りの「一時利用」、継続的な「個人利用」が選択できますが、後者には登録に1週間程度の期間が必要とのこと。
取り敢えず今回は「一時利用」で済ませたいと思います。
登記情報提供サービスより、下記ボタンをクリック。
表示される契約の条項に同意する場合は、「同意する」をクリックしましょう。
次の画面が現れるので、個人情報を入力(必須のみ)。
Webサービスによくある、本登録用のアドレスが記載されたメールが登録したメールアドレスに届くので、本登録へ進みます。ID番号もメールに記載されているので、確認をお忘れなく。
URLをクリックすると本登録が完了し、ログイン画面へ移動できますので「ID番号」と登録した「パスワード」を入力してマイページへログインしましょう。
あ、ちなみに。推奨環境はIE(インターネット・エクスプローラー)だったかと思いますが、Google Chromeでも問題なく表示できました。Firefoxなど、他のブラウザでは試していません。悪しからず。
なお、「一時利用」に関しては初回の単発ログインしかできず、メーラーなどから自動的に起動される「常時使うブラウザ」がIEでない場合は流れで推奨環境外でのログインとなりがちですのでお気を付け下さい(それほど問題にはならないと思いますが…)。
不動産請求
「地番検索サービス」は不動産請求に係る附属サービスとして提供されています。ので、マイページの選択タブから「不動産請求」を選択。
右下にお目当ての「地番検索サービス」が表示されますのでクリックすると、ポップアップ画面が立ち上がります。
ポップアップが制限されている場合、画面に何らかの表示が出ます(「ポップアップがブロックされました」など)ので、その周辺をクリックすると「許可する」とかなんとか選択できると思います。
「許可しない」場合、サービスを利用することができません。
また、立ち上がる画面で利用規約の確認がなされます。「規約に同意します。」にチェックの上、「同意します」ボタンをクリック。
サービス画面
画面左手に都道府県の選択画面がありますので、ここから絞込みするなり、テキスト検索するなり、目標物検索するなり、目的の物件を右側の画面に表示できるよう頑張りましょう。
例えば、「東京タワー」の地番を知りたければ「東京タワー 住所」でググり(住所を知っていれば調べる必要なし)、表示された住所・所在地(東京都港区芝公園4丁目2−8)で検索をかけます。
左側の欄に検索結果(文字)が表示されるのでこれをクリック。右側に地図が表示されるので、ある程度まで拡大し「青の数字」を見つけましょう。
「丸囲みの青数字」の場合、周辺部を含みますので、小さな青数字の方を見つけます。で、クリック。
上部の「選択地番」内に地番が表示されるので、それをコピーしてマイページに戻りましょう。
地番入力
先に「所在」を絞り込んでおかないとなりませんが、選択した地番を入力するのは「不動産請求」画面における下記の欄。
それ以外にも何を観たいかで「土地」と「建物」を選択したり、請求内容として「全部事項」やその他があったりしますのでお気に召すままご選択ください。昔のものが見たければ、右上の方にある「閉鎖登記簿請求」など選ばなければなりません。
詳しくはGoogle先生にお尋ねください(丸投げ)。
支払い(画面省略)
ここから先は費用が掛かります。無料なのは、「地番検索サービス(済)」まで。
「確定」ボタンを押せばそのまま「請求」画面へ遷移しますので、チェックを入れて「請求」。クレジットカード情報を入力の上、お支払いを済ませましょう。
1請求あたり、337円ほどかかります。
閲覧(画面省略)
支払いが済めばマイページ上からPDFでダウンロードできるようになりますので、ダウンロードして閲覧しましょう。
色々な情報が掲載されていますので、内容をご確認ください。
欲しかった情報は見つかりましたでしょうか?プライベートな情報が結構あけすけに掲載されていたりします。怖い怖い。
よりディープな不動産登記情報の活用法を知りたい方は「ナニワ金融道」などをご参照のこと。
その他のサービス
「なんかよくわからんねん!」とか、「マンションの場合はどないすんねん!」などの不満を解消するには、他の有料サービスを利用するのが吉かと。
参考までに、リンクを貼っておきます。
追記
土地・建物謄本の遊び方が紹介されていました。住所とかとか、個人情報に関してはぼかしが入って公開されていますね。
※取得した登記簿謄本を無加工で公開することはお控えください。トラブルになる可能性が大いにあります。
自分でも登記情報とってみよ!と思われたらぜひ。