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葦の会グループの構成企業(2013年・売上高)

最新 業界の常識 よくわかる医薬品業界 (最新・業界の常識)

 

医薬品業界本を読んだので、勉強ついでに医薬品卸4大グループ+1グループをメモメモ。

 

  1. メディパルHDグループ
  2. アルフレッサHDグループ
  3. スズケングループ
  4. 共創未来グループ
  5. 葦の会グループ

 

本記事では、葦の会・グループについて「最新 業界の常識 よくわかる医薬品業界 (最新・業界の常識)」より引用(“出典:「ドラッグマガジン」2013年8月号より作成”となっていますが、本書が手元にないため)。

 

葦の会グループ

(単位:億円)

企業名総売上高
(薬粧事業含む)
医療用医薬品
事業売上高
アステム 3,240 2,379
バイタルネット 2,738 2,541
ケーエスケー 2,618 2,501
中北薬品 2,150 1,738
ほくやく 1,598 1,563
鍋林 701 298
岩渕薬品 698 672
※藤村薬品 224 *224
※ダイコー沖縄 197 184
※井上誠昌堂 158 *158
合計 14,322 12,254

(注)東邦薬品とセイエル除く

※=業務提携企業 * = 総売上高

 

(引用ここまで)

 

葦の会グループには中核となる共同持ち株会社、株式会社葦の会があるようです。

 

葦の会(東京都中央区)

f:id:bukki:20160614104556p:plain

http://ashinokai.com/

 

医薬品卸ではお馴染みの(?)、「.com(ドットコム)企業」です。「co.jp」ドメインではなく。

 

当記事では、葦の会グループの内、共創未来グループにも属す「東邦薬品」と「セイエル」を扱いません。両者は下記記事にて。

 

 

bukki.hatenablog.com

 

 グループ構成の概念図

葦の会グループは入り組んでいてというか、一枚岩でなくてというか、兎に角ややこしかったりします。

 

f:id:bukki:20160614105002p:plain

 

上記概念図は適切ではない箇所もあるかもしれませんし、網羅的でもありませんが、パッと見て理解を深める分には良いかと。葦の会グループの中でも、様々なグループ分け、個別のホールディング(持ち株)企業があるということだけでも押さえておきましょう。

 

グループ・カラー

ちなみに、他の医薬品卸グループの紹介では「医薬品の卸・流通業界を理解するキーポイントは、製薬業界トップの武田薬品工業との距離感にあるといっても良いでしょう。」と言っていたわけですが。

 

www.takeda.co.jp

 

より分かりやすく捉えるならば、タケダ・カラーとの色相的距離感に着目すると良いのではないかと。

 

葦の会グループでは、どうやらメインカラーが緑(グリーン)系統に設定されているようです。

 

アステム(福岡県福岡市、大分県大分市)

f:id:bukki:20160614105416p:plain

https://www.astemf.jp/

 

九州、中国地方を地盤とする医薬品卸会社。株式会社アステムを中核とするフォレストグループにも属しています。

 

ウェブサイトでは「葦の会」よりも、「フォレストグループ」を前面に押し出す仕様。「不」の打開がフォレストグループのキーとなるメッセージとなっているようです。

 

主要な取引メーカーは、武田薬品工業(アステム - Wikipedia)。どうやら、タケダと近しい関係にありそう。武田はフォレストホールディングスの第2位の大株主ですね(フォレストホールディングス - Wikipedia)。ふむふむ。

 

 

バイタルネット(宮城県仙台市)

f:id:bukki:20160614110124p:plain

http://www.vitalnet.co.jp/

 

東北地方が地盤の医薬品卸会社。バイタルケーエスケー・ホールディングスの完全子会社となっています。 

 

ケーエスケー(大阪府大阪市)

f:id:bukki:20160614110428p:plain

http://www.web-ksk.co.jp/

 

関西圏を地盤とする医薬品卸。バイタルネットと同じく、バイタルケーエスケー・ホールディングスの完全子会社となっています。 

 

上記売上高表にある「井上誠昌堂」も、かつてはバイタルケーエスケー・ホールディングスの一員でしたが、2014年に他社に吸収合併されました(バイタルケーエスケー・ホールディングス - Wikipedia)。

 

なお、バイタルケーエスケー・ホールディングの大株主には田辺三菱製薬や第一三共、大日本住友製薬、武田薬品工業が名を連ねています(2016年3月には第一三共が大きく保有割合を減らしたようですが)。

 

www.ullet.com

 

中北薬品(愛知県名古屋市)

f:id:bukki:20160614111045p:plain

http://www.nakakita.co.jp/

 

東海地方を地盤とする医薬品卸。ですが、最近北海道で工場を建てた模様(PDFへリンク)。

 

ほくやく(北海道札幌市)

f:id:bukki:20160614111434p:plain

http://www.hokuyaku.co.jp/

 

北海道を地盤とする、“ひらがな系”医薬品卸。

 

1999年4月:武田系のバレオと田辺系のホシ伊藤が合併。「株式会社ほくやく」を設立。

ほくやく - Wikipedia

 

 だそうです。現在はほくやく・竹山ホールディングスの100%子会社となっています。製薬関係の株主にはエーザイ、アステラス製薬、田辺三菱製薬が名を連ねています。

 

www.ullet.com

 

(※2016年6月14日現在、リンク先の表は表示がおかしいかもしれない…)

 

鍋林(長野県松本市)

f:id:bukki:20160614112221p:plain

http://www.nabelin.co.jp/

 

長野県が地盤のようですが、手広く事業を行っています。

 

グループ会社

※地名のないものは松本市に本社を置く企業
カタバミ株式会社
有限会社ナベリンファーマシー
ナルコ薬品株式会社
アクティ株式会社
アズサイエンス株式会社
鍋林建工株式会社
カタバミ・マネジメント・サービス株式会社
株式会社アグログリーン
鍋林(上海)貿易有限公司(中華人民共和国・上海市)
鍋林タイランド(タイ・バンコク)
鍋林マレーシア(マレーシア・クアラルンプール)
鍋林インドネシア(インドネシア・ジャカルタ)

 

鍋林 - Wikipedia

 

 

岩渕薬品(千葉県四街道市)

f:id:bukki:20160614112708p:plain

http://www.iwabuchi-net.co.jp/

 

千葉県が地盤。主な取引メーカーはアステラス製薬、MSD、第一三共、エーザイ(岩渕薬品 - Wikipedia)。武田薬品工業の記載はなし。

 

藤村薬品、ダイコー沖縄、井上誠昌堂

上記売上高表に挙げられた、藤村薬品、ダイコー沖縄の両社は株式会社アステムを中核とするフォレストグループの一員となっています。

 

また、既に述べた通り井上誠昌堂は吸収合併によって消滅しています。

 

歴史ある卸売企業

有名な製薬会社には100年、200年の歴史がありますが、卸にも同じくらいの歴史があるようで。今回紹介した足の会グループのメンバーにも、100年選手がちらほら。

 

ただ、再編の機運は高まる一方ですのでどうなることやら…。

 

最後にもう一回載せておこう。

 

f:id:bukki:20160614105002p:plain

 

2013年以降の最新情報に関しては「ドラッグマガジン」が詳報しているようですので、気になる方はご覧ください。