アイデアの甕

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武田薬品工業への就職活動を有利にしたい就活生が読むべき本

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いわゆる就活本も就職活動の取っ掛かりとしては良いですが、企業の内情を知った上で進める戦略的就活には使えません。

 

製薬企業の雄、タケダ

武田薬品工業は言わずと知れた国内製薬トップ企業。製薬業界を目指す就活生なら誰もが入社を志す製薬企業です。

 

画期的な新薬を独自の研究から生み出す組織力は群を抜いています。

 

いや、「いました」と言うべきでしょうか。現在では、そうした研究開発力が危ぶまれています。

 

大丈夫か 武田薬品 (2兆円投じ海外2社を買収も利益は激減、高額報酬の外国人が主要ポストを占拠)

大丈夫か 武田薬品 (2兆円投じ海外2社を買収も利益は激減、高額報酬の外国人が主要ポストを占拠)

 

 『大丈夫か 武田薬品』という「問いかけ」をタイトルとした本が株主代表から出されました。

 

タイトルの体は「問いかけ」とはっていますが、真相は「やべーよ、大丈夫じゃねーよ」というところでしょう。

 

武田すらヤバイ?武田だからヤバイ?

と言うのも、2008年、2011年と武田薬品工業は「大きなお買い物」をしているからです。

 

総額、2兆円

 

企業がお買い物するものは限られていて、営業に必要な備品やサービスなどはもちろんありますが、それらが億の単位を超えることはないでしょう。

 

「大きなお買い物」と呼べるような兆単位のお買い物は、すなわち、他企業の買収に他なりません。

 

ミレニアム、ナイコメッド。武田薬品はこれらの海外企業を買収しました。

 

ミレニアム

2008年に買収した米国のミレニアム社は抗がん剤の研究をしていました。バイオベンチャー企業の研究成果を活かし創薬できていれば、自社研究・開発を行うよりも手間も時間も短縮できます。

 

企業が他社を買収する理由は、手間と時間を買うことがほとんど。

 

ただ、思うように開発出来なければ…お荷物を抱え込むことになります。8800億円のお荷物は、抱えているだけでコストがかかります。

 

さらに言えば、中古市場に出そうにも買い取り手がいません。

 

ナイコメッド

2011年、1兆1800億円で買収したスイスのナイコメッドは後発医薬品(ジェネリック医薬品)会社。

 

流行りのジェネリックは今後の市場伸長、特に東南アジアなど新興国での伸長が期待されました。武田はナイコメッド社の世界的な後発薬販売力に期待しました。

 

ただ未来のことは誰にも予測できない(その点、就活生も大企業のトップも変わらない)し、予測できない未来のことは楽観視してしまいがち。

 

どうやら思うように伸びない市場は、4~5年前の希望的予測をギッタギタに裏切ったようです。

 

大企業だから大丈夫、じゃない

『大丈夫か 武田薬品』の主要な論点として上記2大買収の失敗(?)と、急速な欧米化が挙げられます。

 

「欧米か!」とつっこみたくなる、就活生のTOEIC最低ライン要件が研究職等には課されて話題になりましたが、そもそも経営トップ人の大半が日本人ではないという現状を反映しています。

 

株主構成に変動あり

www.ullet.com

 

経営陣に加え、株主にも海外資本がガンガン入り込んでいます。グローバル・スタンダード。グローバル化。

 

ここ数年来における武田薬品工業のトップ判断が如実に反映されてますね。怖いくらいに。

 

シャープ、東芝、旭化成、フォルクスワーゲン

2015年現在、かつて就活生のあこがれの的であったシャープや東芝や旭化成、海外ではフォルクスワーゲンなど大企業でも経営危機が訪れています。

 

どの企業が大丈夫かなんて、誰にもわかりませんが、タケダは今まさに「ヤバイ」側にいるのではないかと。

 

「敢えて」の選択肢

ただ、20代そこそこの就活生にとっての就職は、定年まで勤め上げる終身雇用の時代とは意識が異なっていることでしょうから、「敢えて」の選択肢はアリじゃないかと。

 

大丈夫か 武田薬品 (2兆円投じ海外2社を買収も利益は激減、高額報酬の外国人が主要ポストを占拠)

大丈夫か 武田薬品 (2兆円投じ海外2社を買収も利益は激減、高額報酬の外国人が主要ポストを占拠)

 

 

企業研究として本書を読み込み、 内側にいる人にしかわからないヤバさを実感したければ、本気で入社を目指す。

 

こんなに大きな企業が倒れる現場に居合わせることのできる可能性なんて、そうそうあるものではありません。

 

もちろんここから持ち直して日本の製薬企業が世界へ羽ばたく礎となる可能性もあって、当たるも八卦当たらぬも八卦、機会があれば飛び込んでみるのが吉かと。

 

追記

当投稿の半年後にはこんな記事が出ました。

 

biz-journal.jp

 

興味があればぜひご一読ください。