2006年7月7日以降、2014年9月30日までに消えたTLO
大学と企業を橋渡しして産学連携を進めるTLO(技術移転機関)。過去の二時点における承認TLOおよび認定TLOの一覧があったので比較してみた。
ソース
2006年(平成18年)7月7日分は以下サイトより。
2014年(平成26年)9月30日分は、2016年2月17日現在、特許庁ウェブサイト記載より。
以上2時点の承認・認定TLO数を比較してみる。
- 承認TLO:36 - 42 = -6
- 認定TLO:2 - 4 = -2
総数でみるとそれぞれ、6機関の減少、2機関の減少で8年の間に数を減らしてます。
承認および認定が取り消された(辞退した?)機関
承認TLO
- (株)筑波リエゾン研究所
- (財)理工学振興会 (→ 東京工業大学 産学連携推進本部)
- 北海道ティー・エル・オー(株) (→ 北海道大学 産学連携本部 TLO部門)
- 山梨ティー・エル・オー(株) (→ 山梨大学 産学官連携・研究推進機構)
- (財)大阪産業振興機構
- (財)くまもとテクノ産業財団
- 農工大ティー・エル・オー(株)
- (財)浜松科学技術振興会 (→ 静岡技術移転(同))
- (株)みやざきTLO
- (株)大分TLO
- 学校法人 東京理科大学
- (財)ひろしま産業振興機構
- (財)岡山産業振興財団
- (株)長崎TLO
- (株)オムニ研究所
以上、15機関の減少(平成18年以降の承認TLOの内、平成26年に存続しているのが9機関。差引▲6機関)。
領域を限定するなどで改組したくさいのは上に()で示すとして、富山大学、群馬大学、奈良先端科学技術大学院大学、東海大学、東京医科歯科大学が2006年(平成18年)以降に新規承認。
経産省のウェブサイトにはマップなんかもあって面白い。
http://www.meti.go.jp/policy/innovation_corp/tlo/141001TLOmap.pdf
認定TLO
以上、2機関の減少。
減り続ける予想
最近の承認が「平成22年5月28日」なので、今後増えることは恐らくないでしょう。また、上で見た通りTLOとしてお上(文部科学省&経済産業省)に承認される機関数は減りつつあります。
またTLOは基本的に事業のタネになるアイデアや技術が大学に「既にある」か「新たに生まれる」ことを前提にしていますが、当然ながらこの前提は疑いがもたれます。
一大学だけを見てたのじゃ無理っぽいぞ?となれば、広域化(最初からそれを見越しているものもありますが)などで統廃合待ったなしでしょう。
筑波大学などは承認機関をやめて(詳細不明)、独自に産学連携業務をやってるみたい。
いずれにせよ、承認TLO減少トレンドは続くはず。
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